コルカタのバーをインド人と飲み歩き(kolkata.vol02)

変わってしまったサダルストリートの姿に、ちょっと傷心しながらなんとなく周辺をうろついていると声が掛かる。

「どこから来たの?」
「日本だよ」

そこからインドでお決まりの仕事と年齢について話し、両替をしたいというと
「ブラックマーケットで両替した方が300ルピーぐらい得だよ。もし良かったら一緒に行くよ」
「いや、リスクでしかないから、いいよ」
「もし良かったら、そこでチャイでも飲みながら少し話そうよ」

まあインドでお決まりの会話。ゴロつきにしては身なりがよく、しつこい押し売りもなかったけど、丁重にお断りした。やっぱりまだこういう人がいるんだなと少し安心。ただただウザいだけの存在だけど、無くなると寂しいもの。

僕は日本円の両替済まし、ちょっと外れの通りで一服していると、先ほどの青年に遭遇。彼はなんとなく気まずそうに友達を紹介すると、友達は日本語がペラペラだった。

これもよくある話。別に日本語が話せる人を連れてきたから騙されるという訳ではないけど、胡散臭さが増す。青年は僕との接触を諦めているようだけど、そんな状況が分からない相方が日本語で話し続ける。

男は現在進行形で日本で働いていて、川崎の日航ホテルで料理人をしているそうだ(かなり詳しいので本当かも)。その後も男はインドあるある的に、日本の友達の写真を見せてくるも、その写真が居酒屋で飲んでいる写真と箱根の温泉旅行。川崎の話をすればヨドバシカメラ。なんとなく彼の説明の詳しさに興味を持ち、近くのチャイ屋へ向かうことにした。

チャイ屋での話も、まあ所謂インド人に訊かれる、結婚、彼女、下ネタ、マリファナの話が中心だったけど、居酒屋の話になると男は饒舌だった。男はヒンドゥー教徒ではあるが、今ではそんなものは関係ないとのことだ。

その話の流れで、結局飲みに行くことに。

こうして知らないインド人に付いて行くのは多少はリスクがあるけど、僕は毎回インドに来るとチャイやご飯など、数回はインド人と供にしていて、これまで騙されたことはないので(気付かない程度のボッタくりや、知り合いの店で少しなにかを購入ぐらいは関係性を上げるためにすることはある)、その審美眼はある程度信じている。

信じているといっても、いろんなアプローチはある。それは僕の返答しないなので、少なくとも睡眠薬や監禁といった手荒なことをしないやつという意味でです。歩いていて声を掛けてくる人の中で、お金をまったく期待しない人はいないです。結果、お金を使うことはなくても、アプローチ(彼らなりのトライ)はしてきます。

コルカタのバー

コルカタはバーが多く、風俗産業も盛んだ。バングラデシュが近いので、イスラム教の人も多いが宗教的なタブーに寛容だ。ヒンドゥー教でNGの牛をイスラム教の人は食し、イスラム教でNGの豚をヒンドゥー教の人は食す。一つの街で違うルールのレストランや文化が混在し、規律が曖昧になってしまっているのか。出稼ぎ労働者が多いので、闇の仕事に就く人が多いからか、割と自由な街ではある。

夕方6時と田舎並みの集合時間で、飲み始める。

コルカタ バー

完全に彼らのことを信頼している訳ではないので、ゆっくりと飲み始める。時間が早いせいもあって客はほとんどいない。

 

ただまあ、どんどん酔っ払っていくし、彼らはなかなか話せるやつらだというのが分かってくる。インド人の特徴である押し付けや、自分が正しいといった感じはなく会話がスムーズに進む。

結局左のビッキーと二人でウイスキー1本開け、もうベロベロです。

ちなみにインド人の若者の間では、デートにこうしたバーを使う人が増えてきていて、ピーク時間になると何組かカップルが飲みに来ていました(女性はお酒ではなかった)。ビールは300ルピー(450円)、ウイスキーはボトルで1,200ルピー(1,800円)ぐらいでした。

野郎3人でこれ以上飲んでも、倒れるまで飲むだけになるので、コルカタのちょっとお高い風俗街(ブロック)へ行くことに。ここでのことは別記事にします。

締めはカレーで

風俗街を後にして、時間は既に1時を回っています。

「お腹減ってない?マトンカレー食べに行こうよ」

さすがインド。飲んだ後の締めはカレーです。

 

食べ終わったら、もう2時30分。バンコクとやってること変わらねーじゃん。

インド 噛みタバコ パーン

オーラスはインドの噛みタバコの葉っぱver「パーン」で締めます。オレンジのゼリーが甘いのですが、フレッシュ&マサラ系のスパイスと混ざり合い、甘い歯磨き粉を食べている感じです。

葉っぱは消化が悪いのか、翌日の昼まで胃の中でその存在感を漂わせていました。